パセリの上手な育て方
パセリは庭の片隅で育てていると、料理の名脇役としてなにかと役立つ2年草のセリ科のハーブ野菜です。
地中海沿岸が原産地とされていますが、冷涼な気候でも元気に育ち土質も選ばず一度植えると長期間収穫が楽しめるという非常に便利な野菜です。特に大量に消費する野菜ではないので小型のプランターや栽培容器などで室内で育てる愛好家も多いようです。
庭で育てていたらこぼれ種からどんどん増えていき、「気がついたら庭のあちらこちらでパセリの株を見かけるようになった」なんてこともよくあるほど元気な野菜ですが、種から育てると少々時間がかかるので、市販の苗を購入して育てると便利です。
また筆者は試した事がありませんが、スーパーで販売されているパセリを水にさしておくと根が出てくるので、根が出た株をポットに移すとそのまま元気に育ってくれるそうです。
以上のとおりパセリは非常に生命力が強く比較的病害虫に強い野菜ですが、主な病害虫としてはキアゲハの幼虫、ナメクジによる食害などがあります。
パセリの栽培・育て方のポイント
・連作しても育ちますが、
連作障害(1〜2年)があるので輪作にした方が無難です。
・pH6.0〜6.5の弱酸性の土を好みます。
・パセリは2年草で冬を越した2年目に花を咲かせますが、
とう立ちすると、葉が硬くなって食べられなくなりますので、つぼみが出始めたら早めに摘みとるようにしましょう。
・株間は20〜30p程度とします。
パセリの栽培カレンダー
パセリにおけるおおまかな年間スケジュール・栽培カレンダーは上記の通りとなります。あくまでも標準的な時期を示していますので、実際には皆さんが住んでいる地域の気候や栽培する品種により栽培期間は多少前後します。
おおまかな目安として
発芽・生育適温は共に18〜25度で夏になり気温が25度を超すようになると生育が衰えますが、秋になり涼しくなると再び勢いを取り戻します。
土作り
パセリの
土作りは最低でも小苗の植え付け2週間程前には終わらせておくようにします。あらかじめ苦土石灰をまいて耕しておいた畝に元肥として堆肥と化成肥料を施し、幅60pほどの平畝にしておきます。
植え付け
植え付けは苗を植える場合は6月以降、種の場合は5月初頭を目処に行います。種は発芽率が低いので多めに蒔くようにしましょう。また
好光性なので覆土はなるべく薄くするようにします。
極端に言えば、発芽・植え付けに成功すればあとは放っておいても元気に育ってくれますが、月に1回を目処に追肥・土寄せを行ってください。追肥は化成肥料を株元にまきます。
収穫
葉が15枚以上になったら、順次外側の葉から必要な分収穫していきます。収穫は1年目の7月頃から翌月の5月頃まで可能ですが、前述してあるとおりとう立ちすると葉が固くなりますので花茎が出たら剪定していきましょう。
室内での育て方は?・パセリの置き場所は?
生食で食べる事が多いパセリ。室内で育てるとナメクジやキアゲハの幼虫といった害虫の食害を防げるので安心して食べる事ができます。
パセリは低温を好み乾燥が苦手なので室内で育てる場合、置き場所には注意しましょう。日当たりの良い場所に置くのが基本ですが、夏場の暑い時期は遮光して比較的涼しい環境に置くようにします。
また昼間の温度が8度を下回ると発育が悪くなりますので、可能であれば冬場でも最適気温が10度以上となる環境に置くようにしましょう。
パセリは一年草ですか?
パセリは2年草です。植え付けたその年に栄養を根に溜め、冬の低温がスイッチとなり翌年の春に花芽分化が始まります。花茎は根に溜め込んだ栄養を消費するのであっという間にぐんぐん伸びて花を咲かせ、株は2年目の比較的早い時期に枯れてしまいます。
↓
パセリの花↓
パセリ どこから摘む
パセリは葉が15枚以上になったら、順次外側の葉から必要な分摘んで収穫していきます。外側から摘んで行くことにより中心から次々と新たな葉が出てきます。
また最低でも葉は10枚は残すようにして下の方から摘み取っていくと株が弱らず、長期間品質の良いパセリを収穫することができます。
プランターでの育て方
パセリは株自体が小さいので小型のプランターや小型の栽培容器でも十分育てることができます。パセリ自体大量に消費する野菜ではないのでプランターに植え、室内で育ててみるのも一案です。
注意点としては乾燥や暑さに弱いのでこまめに水やりし水切れをおこさないように注意して育てましょう。