ニンニク



ニンニク栽培 栽培方法 ニンニクは中央アジアが原産地とされるユリ科の野菜です。滋養強壮・疲労回復に効果のある香味野菜として多くの人に親しまれている野菜ですが、家庭菜園の現場ではあまり馴染みの深い野菜ではないようです。しかし栽培方法自体は簡単で初心者でも失敗の少ない野菜で、プランターでも育てることができるので、皆さんも是非一度ニンニクの栽培にチャレンジして見て下さい。





ニンニク栽培の注意点・コツ

連作障害は出にくい野菜です。

酸性にやや強くpH5.5〜6.0前後の土壌を好みます。

冷涼な気候を好み、病害虫の被害も少ない野菜です。

株間は15p、条間は25p

品種は暖地系と寒地系があるので栽培する地域にあった品種を選んで下さい。

病害虫予防効果があり、マメ科を除く多くの野菜でコンパニオンプランツとしての効果が期待できます。





栽培 時期・栽培暦


ニンニク 栽培暦

 ニンニク栽培におけるおおまかな時期・栽培暦は上記の通りとなります。あくまでも標準的な時期を示していますので、実際には皆さんが住んでいる地域の温度により時期は多少前後します。
 おおまかな目安としてニンニクの発芽適温は22、23度(30度を超すと発芽率は極端に低下する)、生育適温が15度〜20度(限界温度25度)となっています。



土作り・植え付け

 土作りはタネ球植え付けの4週間ほど前から取りかかり、気温も幾分涼しくなる晩夏、初秋の頃に植え付けを行います。
 株間は15p、条間は25pとし、タネ球の先のとがった方を植えに皮を付けたまま深さ5〜6pほどで植え付けます。この時ポリマルチをしておくと乾燥を防ぎ、地温を高めることから来年の収穫時期を早めることが期待できます。
 植え付ける場所は日当たりの良い場所が望ましいのですが、植え付け時や生育期の秋と春は太陽の傾きが初夏の頃に比べ低いので、周囲に建物が多い家庭菜園の現場では夏場日当たりが良かった場所も日陰となっている場合があります。ニンニクは日光を必要とする時期が他の野菜とは異なるので日当たりには注意して植え付け場所を選考しましょう。



肥料

 肥料に関しては元肥は堆肥を多めにし球が大きくなりやすい土としておきます。また追肥はこれから寒さも本番をむかえる11月と冬が終わりだんだん暖かくなってくる3月にカリ分の多い肥料を施します。追肥の手間を省くと球割れをおこす原因となりますのできちんと施しましょう。



ニンニクの芽と葉ニンニク

葉ニンニク
 ニンニクの鱗茎は時々分球して、1個所から芽が2つ出ることがあります。こうなると互いに養分を奪い合う上に、ニンニクの形も形成時にお互いに邪魔し合って奇形してしまいますので、小さい方の芽を根元から引き抜いてしまいますが、この引き抜いた芽は「葉ニンニク」として食べることができます。葉ニンニクは国内においては一般に流通していませんが、中国や生産農家の間ではニンニクより栄養価の高い野菜として重宝されています。食べ方は根の部分も含め(この頃はまだ鱗茎が形成されていません)適当な大きさに切り、油炒めや野菜炒め、味噌ラーメンのような濃いめの料理の薬味として使用します。またかなり強烈な味がしますが生でも食べる事ができます。
 葉ニンニクとして食べる場合は鱗茎が形成されるギリギリまで育ててから引き抜くと(おおよその目安としては収穫の1ヶ月ほど前)よいでしょう。


ニンニクの芽
 収穫の2〜3週間程前になると、ニンニクは花を咲かせる為に花茎をつけることがあります。花茎ができるとそちらに栄養が取られニンニクの生長が阻害されてしまうので、花茎が伸びて他の葉より先端が長くなった時点で摘み取ります。この摘み取った花茎がスーパー等でも販売されている「ニンニクの芽」です。摘み取ったばかりの花茎は香りも強く柔らかいのでニンニク好きにはたまらない一品となります。是非一度ご賞味ください。



収穫

 年を越し、気温が上昇してくるに従いニンニクも生長し生育期の後半、25度以上になると地上部は枯れてきます。時期的には6月頃となりますが、葉全体黄色く変色し3分の2以上の葉が黄ばんだら収穫のサインです。2〜3日晴れが続いた日を見計らって葉部分と一緒に引き抜いて収穫します。この収穫の時、天気が雨模様だったり地面が多湿状態だったりするとニンニクの品質は極端に落ちますので注意して下さい。
 収穫したニンニクは球下部の細い根を丁寧に切断し2,3日畑で乾燥させ葉が枯れたら鱗茎を切り取って風通しの良い日陰で干して保存します。

 

ニンニク栽培の失敗 例


 ニンニクは初心者でも育てやすい失敗の少ない野菜のひとつですが、それでも相手は自然の生き物です。 特に初心者の方の場合は思わぬ失敗を経験することも・・・・。本項では初心者の方がよく経験する失敗例とその対策についてご説明していきます。


発芽しない・芽が出ない

 ニンニクは暑さに弱い植物で30度以上になると夏眠状態となり発芽率は極端に下がります。この場合、気温が下がってくるとちゃんと発芽するのですが、初心者の方はなかなか発芽しないので不安になってしまうようです。ニンニクの植え付けは夏も終わりに近づき秋の気配が感じられるようになってから行いましょう。また同じ環境でも品種によって発芽条件が異なってきますので、皆さんが住んでいる地域の気候にあった品種を選ぶようにして下さい。タネ球を扱っている種苗店やホームセンターなどに聞けば教えてくれます。



球が小さい・大きくならない

 ニンニク栽培で1番多く聞かれる失敗例が「収穫した球が小さい、大きくならない」というものがあります。
 主な原因として考えられるのが「花茎」ができてしまい、そちらに栄養が取られてしまうということと、追肥が不十分である、分球してひとつのタネ球から芽が二本以上出てしまった等があります。

 花茎が出来てしまった場合は花茎が伸びて他の葉より先端が長くなった時点で早めに切り取ってしまいます。分球してしまった場合は小さい方の芽を早めに根の部分から抜き取ってしまいます(葉ニンニクとして楽しむ場合は収穫の1ヶ月前頃に引き抜きます)。



病気・虫

 ニンニクは病害虫に対しては比較的被害の少ない野菜ですが、気温が上がってくると病害虫が発生しやすくなります。主な病害虫としてはネギアブラムシ、葉枯病等がありますが薬剤による予防散布が効果的です。
 また注意すべき病気としてモザイク病があります。モザイク病はアブラムシが媒介するウィルス性の病気で一度感染すると治す方法はなく、次世代にも感染していきます。市販のタネ球は厳密に検査管理されていますので感染している恐れはありませんが、食料用のニンニクや前年度自ら収穫したニンニクなどはモザイク病のウィルスに感染している場合があります。このモザイク病は人間にはまったく影響ありませんが、前述してあるとおり治療方法がないので一度感染すると処分する以外方法はありません。仮に放置しておくと、罹患した下部は枯死しますしアブラムシを介してニンニク以外の植物にも感染していくので注意が必要です。



プランター


 ニンニクは標準的なプランターで栽培することができます。
 プランターで栽培する場合も基本的には露地栽培に準じますが、プランター栽培の場合は特に水切れに注意して育てて下さい。