アオムシ(青虫)



アオムシ アオムシは主にモンシロチョウをはじめとした蝶の幼虫の総称で、特にモンシロチョウの幼虫がよく知られています。本ページではアブラナ科の植物を食害する害虫で、キャベツやブロッコリー、小松菜、白菜などを育てる場合には必ずといってよいほど姿を現す家庭菜園の大敵、モンシロチョウの幼虫に絞って対策や退治方法をご紹介していきます。

 アオムシは体が葉とおなじ緑色をしており、注意しないと見つけられませんが、発生すると葉に無数の穴があくのですぐに分かります。
 モンシロチョウは国内でもっとも身近な昆虫のひとつ。成虫をよくみかけるということは幼虫もあちらこちらに潜んでいるわけで、年間を通じ何度も発生することもあり対策を講じ退治してもまたすぐに姿を現す見かけによらずなかなかしつこい害虫のひとつです。



アオムシ対策 キャベツ・ブロッコリーの天敵です


 アオムシの被害によくあう野菜の代表格といえばキャベツとブロッコリー。この他白菜やカブなどもよく被害に遭います。アオムシの被害に遭い、外側の葉を穴だらけにされてしまったキャベツやブロッコリーはプロである農家の方の畑でもよく見かける光景です。プロですらそのような有様なのですから、家庭菜園の現場ではある程度の被害はやむなしと割り切ってアオムシ対策・退治を行っていくのが、あまりストレスを感じず楽しみながら家庭菜園を楽しむコツだと思います。
 またアオムシが発生するアブラナ科の野菜はヨトウムシネキリムシといった他の害虫も大好物の野菜です。むしろアオムシは単独で行動し個体も大きくないことから前者の害虫に比べると、被害はまだ可愛い方です。
 アオムシ対策(アブラナ科の野菜の害虫対策)を行う場合はアオムシのみをターゲットにするのではなく、他のイモムシ類も視野にいれた対策を講じるのが上手に育てるコツです。本項では以上の事を踏まえ具体的なアオムシ対策・退治について以下にご紹介していきます。




防虫ネット

防虫ネット 寒冷紗 アオムシは成虫であるモンシロチョウが飛来し卵を産み付けることによって発生します。ですから市販の防虫ネットや寒冷紗などで覆ってしまい成虫の飛来を物理的にシャットアウトしてしまう方法です。
 キャベツやブロッコリーの苗が販売される時期になると、種苗店やホームセンターでも実際に屋外においてある苗には防虫ネットや寒冷紗で覆って対策を講じていますので参考にしてみて下さい。
 ネットは隙間無く覆うのが鉄則で、「仮に数ミリの隙間が地表近くにあいていても蝶は侵入することはできないだろう」と高をくくるのは禁物です。相手も子孫を残す為に懸命なのか、気がつくと防虫ネットの内側に入り込んでヒラヒラ飛んでいたなんて事もよくあります。筆者自身どこから侵入したんだろう?と思わず首をかしげてしまったことも多々あります。
 またネキリムシなどは地表を這って野菜に取り付きますので総合的な害虫対策の観点からも「隙間無く覆う」のは大切な事なのです。



農薬・殺虫剤の撒布

 アオムシをはじめとしたイモムシ類は成長するに従い大食漢となりますし、農薬や殺虫剤も効きにくくなる傾向にあります。ですから早めに農薬や殺虫剤を散布し小さい個体の内に退治してしまうのが理想です。場合によっては予防的に農薬や殺虫剤は事前散布しておくのも効果的です。アオムシをはじめとした害虫の発生時期というのは地域やその土地によって異なりますが、逆にいえば同じ畑なら毎年発生する時期に差異は無い傾向にありますので、毎年簡単でもよいので作業日誌に記録しておくことにより、害虫の発生する時期を予測することが可能となります。なおアオムシに効果のある農薬・殺虫剤については次項でご紹介しております。


殺虫剤・農薬


 本項ではアオムシに効果のある農薬・殺虫剤についてご紹介していきます。
 なおご紹介している農薬は緑線のものが一般的な化成農薬水色線のものが天然成分由来の安全な農薬で有機農業にも使用可能なもの、もしくは一般家庭でも使用されている素材となっています。


オルトラン

オルトラン 代表的な農薬のひとつ。用途別に粒状、乳液タイプがありアオムシ以外にもネキリムシ、コガネムシ、ヨトウムシ、アブラムシと幅広い害虫の駆除が可能です。


マラソン乳剤

マラソン乳剤 野菜から家庭園芸の草花まで広く使用されている殺虫剤。オルトランに比べると効果のある害虫の範囲が若干少なめですが、それでも効果・信頼性は抜群です。主成分はマラソン。


STゼンターリ顆粒水和剤

STゼンターリ  微生物が生成した芽胞が主成分の人や自然に対して安全な殺虫剤。チョウ目の幼虫が食すと病原性のある結晶性タンパク質が産生され殺虫効果を発揮します。チョウや蛾の幼虫以外の害虫駆除効果は無く、効果を発揮するには水和剤が付着した茎葉を幼虫が食べる必要があります。筆者が実際に試してみたところ長さ1.5p程度の芋虫の場合、葉を食べてから3時間ほどで動かなくなりました。小さい個体に対しては強力な効果がありますが大きくなってしまった個体には効きにくく、早期の使用が推奨されます。また収穫を控え化成農薬が使用出来ないときなどにもよく使用されています。